星の向こうできみを待っている。

「ちょい、コンビニ行ってた。希愛、2階いける?下の方がいい?」


「平気だよ。体力あるから」


病院でたくさん体力つけたもん。

頑張って良かったって、今、改めて思った。


「ゆっくりでいいから、先に上がってて。階段上って一番手前の部屋だから」


言われた通り階段を上り、手前の部屋のドアの前で立ち止まる。


入ってもいいのかな…。

見られたくないもの、あるよね…。

それに颯斗は“入って待ってて”とは言わなかった。

ここで、来るまで待とう。


「なにしてんの?」


数分経ったか経たなかったか。

両手にお茶が入ったグラスを持った颯斗が来た。
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