星の向こうできみを待っている。

「話、始める前にさ、…ごめんな。あの日、酷いこと言って傷つけて、本当、ごめん…。けど、許してもらおうとか思ってねぇから…」


ぎこちない言葉。さっきはフードを被っていたせいで分からなかったけど、いつから染めてないのか黒が混ざった髪の間から見える切なげな横顔。


「あたし、別れた後も、今も、颯斗のことが大好きだよ…。忘れようと思ってもダメだった…。あたしの中にずっと颯斗がいる。いつまで経っても、消えてくれないの…」


隣に座る颯斗の服の裾を掴んだ。

離したくない。

もう、どこにも行かないでよ…。

お願いだから……。


「あの時の言葉がもしも嘘なら離れていかないで…。戻って来て……っ」


あたしには颯斗が必要なの。

何も無かったあたしに颯斗はたくさんくれた。

感情も思い出も生きる意味も。

颯斗のいない世界なんて、全然楽しくないよ。
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