星の向こうできみを待っている。
お互い見つめあって照れ笑い。
一瞬で耳まで真っ赤になった。
あたしたちは、原点に戻って来た。
ここからまた、始めよう。
2人で前に進もう。
「颯斗…。そっち、行ってもいい?」
「どーぞ」
あぐらをかいて座る颯斗の足の間は、パズルのピースのようにぴったりだった。
そのまま抱きしめると、抱きしめ返してくれる。
この温もり、大好き…。
「希愛」
名前を呼ばれ、顔をあげると至近距離に颯斗の顔。
心臓がどくどくと急速に動き始めた。
「顔、真っ赤…」
「泣いた後だからだもん…」
それから数秒、2人の視線が絡み合う。
そして、初めからそうすることが決まっていたかのように、2人の唇がそっと触れた。
泣いた後だからか、そのキスはほんのり涙の味がした。