星の向こうできみを待っている。

すっかり日も落ち、暗くなった外。

肌に触れる夜風はまだ少し冷たい。

それなのに、繋がれた手は温かい。


「そういえばさ、なんで停学になったの?」


どれだけ機嫌が悪くても、颯斗が誰かを殴るなんてよっぽどだよ。しかも、颯斗の友達は肩がぶつかったとかなんとか言っていたような…。アレが本当なら、どれだけキレやすいのさ。


「ん?あぁ、先輩らとタバコ吸って酒飲んでたらどっかの生徒さんに通報された。俺らが補導されてんの見て大笑い。んで、酒入ってたし、ムカついたから殴っちゃったよ」


『殴っちゃったよ』じゃないよ。


「…バカなの?」


「バカだと思う」


意外にもあっさり認めた。

それにしても、よく停学で済んだよね。

そこのところすごいと思う。

北浜だと停学じゃすまなかっただろうに。
< 292 / 397 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop