星の向こうできみを待っている。
「希愛ちゃん、それは…」
言葉に詰まる看護師さん。
同時に気まずそうな顔。
なんでそんな言いづらそうにするかなぁ。
あたし、星宮 希愛(ほしみや のあ)は生まれつきの病気のせいで、ずっと入院している。
治らないと分かっていても終わらない治療。
早く楽になりたいなぁ…。
ふと、窓の外に目をやると嫌なほど晴れていた。
雲一つない空はあまりにも綺麗で。
そんな空はどうしても好きになれない。
どちらかというと、どんよりした暗い天気が好き。
あたしの心と似ているせいか、仲間ができたみたいで落ち着くの。