星の向こうできみを待っている。
この人、今、完全に怒ってる!!
キレてるよ…っ!
「殴りたいなら殴ればいい…」
そんな颯斗に気づいたのか、お父さんが颯斗に向けて言った。
おびえる様子もなく、仕方がないと覚悟をしているかのように。
「すげームカついてますけど、俺、今停学中なんでできません。その代わり、一言だけ」
…絶対に、一言じゃない。
直感的にそう感じた。
「俺は希愛を忘れない。何年経とうが何十年経とうがぜってぇー忘れない。チャラチャラして見える?上等だ。そんなんで、俺への印象が変わるなら変えてやるよ。あと、希愛は死なない。必要なのはドナーだろ?そいつが見つかれば希愛は生きられる。父親なら信じてやれよっ」
颯斗の勢いにポカーンとしているお父さん。
だけど、それは一瞬で、すぐに落ちつた表情になる。
そして、少しだけ声を漏らして笑った。