星の向こうできみを待っている。

「パンツ見えたよ。全然大丈夫じゃなかった」


何度も確認してよかった。

つい見落としちゃうところだったよ。

歩く分には問題ないけど、しゃがんだ時や階段を上る時は完全アウト。


「知らねぇよ。だいたい俺に訊くこと自体が間違いだろ」


「しょうがないじゃん。あたし友達いないんだもん!」


確か、北浜にもこれくらいのスカートの長さの子は何人もいたけど、みんなどうしていたとか覚えてない。

そういえば、西高に行った時は、もっと短い子がたくさんいたよな…。

本当にみんなどうしてるの…?


「んじゃ、折るのやめればいいじゃん」


めんどくさそうにお兄ちゃんが言った。

多分、お兄ちゃんにとっては何気ない一言だったと思う。

だけど、あたしの中ではビビビッてひらめく音がしたの。
< 304 / 397 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop