星の向こうできみを待っている。
「なんか甘い」
自分の唇を舌でぺろってなめる颯斗。
思わず彼の唇を見ると、ほんのりピンク色に染まっていた。
リップ、移っちゃったかな…?
「ごめん…。リップ塗ってきた」
もしかして嫌だった?
何もしない、素の方が好きだったかな…。
そんなマイナスなことを考え、うつむきしょんぼりしていると頭の上にポンって軽く颯斗の手が置かれ、そのまま抱き寄せられた。
不思議に思い、見上げると真っ赤な横顔が視界にうつった。
その瞬間、あぁ、これ、テレカクシだなってなんとなく思った。