星の向こうできみを待っている。

「いきなり笑われて、正直ムカついた。なんだよって思った」


「だって、怖い顔をして『大丈夫か?』なんて訊くんだもん。その後、舌打ちされたの、今でも覚えてるよ」


「俺、そんな怖い顔してたか?」


コクリとうなずくと、「マジか…」ってほんのり頬を赤くしてつぶやいた。


「こんなにも照屋さんだったなんて、あの時は想像もしなかった」


「それは希愛もだろ?いきなりデートだとか言って売店連れていかれるし。その後、甘いもん嫌いって言ってんのに無理やりクッキー出してきて。こんな強引な女があんなにも泣き虫だったなんて思わなかった」


「あたしが泣くたびに、涙を拭ってくれたよね」


背中をさすってくれる、大きな手。

励ましてくれる、優しい声。

何度も、あたしの心に寄り添ってくれた。
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