星の向こうできみを待っている。

「1人で泣くなっつっても、結局泣くし。手のかかる彼女だよ」


「それでも、離れないでいてくれた。ずっと傍にいてくれた。優しい彼氏だよ」


「バーカ。1回離れたろ」


「離れている間も、ずっとあたしの心の中に颯斗はいたよ」


あたしの心の中から颯斗がいなくなった瞬間なんてない。

それは、颯斗も同じでしょ?


それにね、あの頃のこと、感謝してるの。

颯斗がいなくなって光がなくなった。

なんのために治療をしているのか、どうして生きなきゃいけないのか。

なにもかも分からなくなった。

それでも、諦めなかったからこそ今がある。

離れている間に気づいたことたくさんあるんだよ。
< 319 / 397 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop