星の向こうできみを待っている。
「分かんねぇよ。分かるわけねぇじゃん。希愛の気持ちは、希愛だけのもんだろ?そんな簡単に他人に理解してもらえるような、やすい気持ちなのかよ」
「それは…」
あたしの気持ちなんて誰にも理解できない。だけど、心のどこかでは、理解してもらうことを求めていたのかもしれない。
別に同情してもらいたいわけじゃない。矛盾していると分かっているからこそ何も言い返せない。
「俺だって、自分がなんで生きてるかなんて分かんねぇよ。んなこと考えたことねぇし。つーか、考えるヤツなんていんの?」
「世の中広いんだから、考える人いるかもしれないじゃん…」
「希愛みたいにな」
思わず、颯斗のほうを見ると、いじわる笑顔。
その顔は先生もたまにする。
そのたびに殴りたくなるけれど、颯斗のはならない。
…嫌いじゃない。
ううん…。嫌いになれない。