星の向こうできみを待っている。

「明日、病院で先生から詳しい話聞くの。その後、会いたい…」


本当はね、今すぐ会いたいよ。

抱きしめて欲しい。

颯斗の温もりを感じたい。


だけど、それはわがままだから。

明日まで、我慢。


「明日、病院行く」


「うん……っ」


通話を終えると、ベッドの中にもぐりこんだ。

胸に手を当てると、あたしの心臓はまだ動いてる。

弱くても、しっかり動いてる。

それなのに、もうじき動かなくなるんだよね。


この手術にどれだけのリスクがあるか分からない。

だけど、頑張るから。

どれだけ辛くても大丈夫だから。

だから、まだ止まらないで。


あたしの心臓、頑張れ……。
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