星の向こうできみを待っている。
体調は良くも悪くもならないまま誕生日の前日になった。
今のあたしなら、発作も起こらず無事に誕生日を向かえられる気がする。
◇
深夜11時30分。
そろそろ寝ようと思った時、ゆっくりとドアが開く音がかすかに聞こえた。
こんな時間に誰だろう…。
ここは、個室のため先生か看護師さんしか出入りしない。ただ、時間が時間なだけあって、それも怪しい。
「…誰?」
薄暗いため、顔までははっきりと見えない。
だけど、絶対に先生じゃないことだけは分かる。
「…しっ」
そっとあたしの唇に人差し指をあてる人が誰か分かった時、心臓が止まるかと思った。
「……颯斗?なんで…!?」
「声出すな」
そんなこと言われても…。
面会時間はとっくに過ぎてるんだよ?
いったいどうやって…。