星の向こうできみを待っている。

「誕生日、一番に祝いたかった。それに、星見るって約束だから」


隣に座る颯斗は照れくさそうに微笑んだ。

それにつられるようにあたしもはにかむ。


「……あと、少しだね」


誕生日まで15分をきっている。

もうすぐあたしは、18歳になる。


「あたし、この一年が一番楽しかった」


颯斗に出逢って。

颯斗に恋をして。

お父さんとお兄ちゃんと本当の意味で家族になれた。

苦しい日もあったけど、最後は笑っていられた。

全部、颯斗がいてくれたからなんだよ。
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