星の向こうできみを待っている。
「待てよ…。俺が好きなのは、今もこれからずっと「ダメ!!」」
何を言うかなんて、分かってる。
だからこそ、遮った。
「それ以上は言っちゃダメ。その言葉はあたし以上に好きになった人に言ってあげて」
何度も伝えられて、そのたびに胸に刻んだ言葉。
ちゃんと伝わっているから、大丈夫だよ。
「なんでだよ!?希愛じゃねぇと意味ねんだよ…。希愛以外のヤツなんて…」
今にも泣いてしまいそうな切なげな顔。
そっと颯斗を抱きしめると、体まで震えているのが伝わった。
「いるよ。あたし以上の人がきっといる」
だけどね、颯斗のことを一番愛しているのはあたしだから。
それだけは忘れないで欲しい。
あたしという存在がいたこと。
あたしと恋をしたこと。
心の片隅でもいいから、おいといて欲しい。