星の向こうできみを待っている。

「ねぇ…!そんな悲しい顔しないでよ!」


思わず、颯斗の頬を両手でつねった。


「あたし以上の人と結ばれて颯斗が幸せならあたしも幸せ。現れなかったら、颯斗にとっての一番でいられる。どっちに転んでも、あたしは幸せだから」


もう、辛いなんて思わないよ。

颯斗がいてくれたから今のあたしがいる。

前に進もうと頑張れた。

今度は颯斗の番だよ?



颯斗から視線を空に向けると無数の星が綺麗に瞬いている。

まるで、あたしたちを包み込んでくれるかのような優しい星の光。
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