星の向こうできみを待っている。

「死んだら星になるって話、まだ覚えてる?」


一年前、この屋上で話したよね。


「あたしはもうじき星になる。颯斗が辛いとき、いつでも支えられるように、颯斗の心の中で輝く星になる。颯斗が忘れない限り、永遠に輝くことができるんでしょ…?」


苦しいときも辛いときも、颯斗はずっと傍にいてくれた。だから今度は、あたしが颯斗の側にいる。

泣き虫なあたしなんて頼りないかもしれないけれど、一番近くで支えられる星になりたい。


「忘れなぇから。ずっと忘れねぇから、絶対にいなくなんなよ…っ」


「うん…。約束」


星空の下、2人で涙を流し、約束を交わした、18歳の誕生日だった。
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