星の向こうできみを待っている。
「なんで、助けられねぇんだよ…!てめぇ医者だろ!?だったら、希愛のこと、助けてくれよ…っ」
思わず医者の胸ぐらを掴むと、「颯斗くん、やめなさい」と、静かにおじさんに止められた。
苦しいのはみんな同じ。きっと、その苦しさをぐっと堪えているんだと思った。
表に出したところでどうにかできる問題じゃない。そんなこと、俺だって分かっている。だけど俺は、そんなことできるほど強くねぇ。
この感情をなにかにぶつけないと、どうにかなりそうだ。
「……すみません、今日は帰ります」
これ以上ここにいたくなかった。
やり場のない感情を、早くどこかにぶつけたかった。