星の向こうできみを待っている。
暗い夜の街を照らす、いくつものネオンの光。
…ドンッ
苦しさに耐えながら歩いていと、誰かと肩がぶつかった。
「いってぇな」
明らかに男の声。
ぶつかった人の顔を見ると、明るい髪色にたくさんのアクセサリーを付けたいかにも不良のやつ。
「あ"?」
思わずそいつのことを睨んだ。
その時、押し殺していた感情が、プツリと切れた。
目の前にいる見ず知らずの人を気が済むまで殴り続ける。
「わ、悪かった……。もう、勘弁してくれ……」
「うっせんだよ!先にガンつけてきたのそっちだろうが」
ただ、怖かった。
希愛に二度と会えなくなることが。
このまま終わってしまうんじゃないかって。
何かで気を紛らわしていないと、色々考えてしまう。
だから、こうするしかないんだ────…。