星の向こうできみを待っている。
「お前ら、人の店の前で何やってるんだ!!」
その怒鳴り声にはっと我に返る。
…っ。
なにやってんだよ、俺は…。
「すんません…」
軽く頭を下げると、その場をあとにする。
とぼとぼ歩いてたどり着いたのは、希愛との待ち合わせに使っている公園だ。
「情けねぇな…」
ベンチに座り、ぼそっと呟いた言葉は、儚くも夜の闇に消えていった。
希愛がいないだけで、俺はどうしようもなく弱い存在になる。
希愛はまだ生きている。
希望だって持てるはずなのに、頭を過ぎるのは最悪な考え。
仮に目が覚めたとしても、もう時期…ということまで考えてしまう。