星の向こうできみを待っている。

『希愛』


あたしの名前を呼んだあと、背後から優しい温もりに包まれた。



あれ、あたし…。

この温もり知ってる?

どこか、懐かしいような…。




……お母さん?


そうだ。
この温もりは、お母さんのものだ。


振り返ると、そこにはあたしの記憶の中にあるお母さんと同じ女性がいた。


ほら、やっぱりお母さんだ。


でも、どうしてお母さんがここにいるの?



『お母さん、あたし、やっとお母さんに会えたんだね』


ずっと会いたかった。

あたしね、お母さんに伝えたいこと、たくさんあったんだよ。

全部、聞いて欲しい。

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