星の向こうできみを待っている。
『こんなに早く会いに来ちゃダメよ。希愛はまだ、やらなければいけないことがたくさんあるはずよ?』
やらなければいけないこと?
あたしはもう、満足したよ?
もう、やり残すことなんてないよ?
『あたし、もう十分満足したよ?もう、お母さんのところに行ってもいいでしょ?』
『お母さんはね、希愛よりもずっと長生きをしたけれど、やり残したことがたくさんあるの。だから、希愛にも必ずあるはずよ』
そう言って、お母さんは優しくあたしを抱きしめた。
やり残したこと?
そんなのないよ…。
あれ?
なんだろう…。
心のどこかがモヤモヤする。
あたし、何かやり残したことがあるの?
何かを忘れてる?