星の向こうできみを待っている。

あれから3日。

先生もびっくりするくらい回復した。

検査結果が出るまで、詳しいことは分からないけれど、何故か調子がいい。



「ねぇ、颯斗」


「ん?」


「デートしたい」


夕方、お見舞いに来た颯斗に言ってみた。

デートと言っても、病院から出ることは許されないから範囲は限られているけれど。

2人で出かけたらそれはデートだから。


「また、売店か?」


いじわるに微笑む彼の腕を軽く叩いた。


「ばかっ!天気がいいから外がいい。そうだな…」


ふと窓の外に目をやると、視界に入ったのは中庭のベンチ。



……決まりだ。

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