星の向こうできみを待っている。
「なにすんだよ」
不機嫌になる彼をみて
「颯斗が怒った〜」
と、キャッキャするあたし。
こんなにはしゃいだのすごい久しぶり。
ううん。何もかもが久しぶりな気がする。
「今日本当に元気だな」
呆れながらも、しっかりと笑ってる彼の顔をして、思わず頬が緩む。
「颯斗がいるからね〜」
出来れば、残された時間で作れる思い出は、悲しいものよりも楽しいものにしたい。
「ねぇ、颯斗」
「ん?」
不思議そうな目であたしを見つめる。
一度目を合わせるけれど、すぐに逸らしてその視線を空へと向けた。
目の前に広がる無限の世界。
この世界にとってのあたしはちっぽけなものでしかない。だけど、颯斗の世界にとってのあたしは、大きな存在になれたかな?