星の向こうできみを待っている。
◇
「それじゃ、またね」
「また、"明日"な」
わざと、明日の部分を強調させる颯斗。
あぁ、この時間が1番嫌いかも。
また会えると分かっていても、お別れなんてしたくないよ。
「待って」
思わず、呼び止めた。
「なに?」
「ちょっとこっち来て」
ベッドの前まで来ると、しゃがんで、下からあたしを見上げる。
「どした?」
「ちょっと目、つぶって」
きょとんとする彼に「いいから早く」といって、目をつぶってもらう。
そして、ちゅっと、甘いリップ音をたてて彼の唇にあたしの唇を重ねる。
その瞬間、閉じていた彼の目が開いた。