星の向こうできみを待っている。
「なぁ…。いつまで寝てんだよ?なぁ、目覚ませよ。約束しただろ…?……希愛っ!」
いくら呼びかけても、ピクリとも動かない。
「颯斗くん、希愛はもう……」
いつかは来ると分かっていた。
覚悟だってするように言われていた。
だけど、いくらなんでも突然すぎだろ…。
昨日まで元気だったじゃねぇかよ…。
なんで……っ。
「俺、まだ、お前に伝えたいことあんだよ…。頼むから、目、開けてくれよ……」
希愛の右手を掴み、必死に叫ぶ。
いつもは温かい希愛の手。
それなのに、こんなにも冷たくなってるなんて…。
『颯斗くん。希愛が亡くなった』
電話越しで聞いた、おじさんの言葉。
その言葉は聞き間違いじゃない。
今、目の前で起こっていることは、全て現実だと実感する。