星の向こうできみを待っている。


「8月8日10時39分、希愛は苦しまずに逝ったよ。昨夜、希愛は笑顔で言っていた。『生まれてきて良かった』と。それは、颯斗くん、君がいてくれたからだよ。本当にありがとうな」




苦しくて、胸が張り裂けそうだった。

どうにかなっちまいそうだった。



「お礼言われるようなこと、なんもしてないです……。逆に、俺の方が感謝してますよ」



何もしてやれない、こんな俺を希愛のそばにいさせてくれて。


希愛にとっての大切な人になれて。


すごい、感謝してる…。

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