星の向こうできみを待っている。


封筒を開けると、2つ折りにされた手紙が数枚入っていた。


いつ書いたものか分からないけれど、小さくて丸っこい文字は、元気だった頃のものだろう。


そんな前から準備された手紙は、胸が締め付けられた。

覚悟をしていた時に書かれたものかもしれないし、生きたいと必死に足掻いている時に書かれたものかもしれない。


その真意は分からないけれど、希愛はずっと前から、俺とサヨナラをしようとしていたことに変わりはない。


大きく一度深呼吸をし、手紙に目を通した。

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