星の向こうできみを待っている。

「つーかさ、希愛ちゃんはなんで入院してんの?」


「バカ!普通訊かねぇだろ」


バシッと黒髪の男の子がメッシュの入った男の子の肩を叩いた。

あたしにとっては初めて見る光景でも、この人たちにとっては日常なんだよね…。

颯斗も学校でみんなといる時はこんな風にじゃれあうのかな…。

何気にそんなことを思った。


「希愛ちゃんごめんな、こいつバカだから」


「大丈夫だよ。それに、たいした病気じゃないの」


「そうなの!?だったら、今度遊びに行かね!?」


「カラオケ、ボーリング、ゲーセンどれでもウェルカム!!」


どれも行ったことないや…。

憧れはあったよ。

放課後、みんなと遊んではしゃぐの。


だけど、そんなことする友達なんていないし、してもいいのか分からなかった。


遊んでいる間に発作が起こったらどうしようとか…。

迷惑かけたらどうしようとか…。

そんなことばかり考えちゃう。
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