星の向こうできみを待っている。
ただ『お前らもう帰れ』って一言で苦しみが無くなったかのように胸が軽くなった。助けられたような気がした。
一粒の涙が頬を伝い、Tシャツにシミを作る。
あれ…?
あたし、泣いてる?
「希愛…?」
じっとあたしをみつめる颯斗の目は、どこまでも澄んでいて。
一度合うと、不思議とそらせない。
「颯斗…、あたし…」
じわっと体の奥底から込み上げてくる感覚。
一瞬で、目の前の景色がぼやけた。