星の向こうできみを待っている。
2章
涙と告白
無理やり涙を止めると、自分の病室に戻った。
「ごめんね…」
「謝んな…。それより、どうした?」
「…分かんない」
あんな気持ち初めて。
あんなに泣いたのも久しぶり。
「どうしちゃったんだろ…。変だね、あたし…」
泣いた後の無理やり笑顔。
笑っていれば苦しくならないと思ったの、逆効果だった。
下唇を噛みしめ、込み上げてくるものを必死に堪えていると、ふわっと甘い香りに包まれた。
「颯斗…?」
突然の出来事に頭がついていかない。
なんで、あたし…抱きしめられてるの?