星の向こうできみを待っている。

「なんでとか、どうしてとか、訊かれてもうまく答えられる自信ねぇ。けど、頭の中…希愛のことでいっぱいになった」


颯斗のその言葉に、また泣きたくなった。

あたしも…。

あたしも同じだよ。

頭の中、颯斗でいっぱいだよ。




ねぇ、この気持ちが颯斗のいう”好き”って気持ちなのかな。


そうだとしたら、
きっと、あたしも颯斗のことが好きなんだ。



「…ごめん」


だけど、この気持ちは絶対に伝えられない。

あたしには未来がない。

死んじゃうあたしと一緒にいても、颯斗は幸せになれない。

それが分かっているからこそ、伝えられない想い。
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