星の向こうできみを待っている。
「希愛…」
優しく名前を呼び、颯斗はぎゅっとあたしを抱きしめた。
あの日と同じなのに、全然違う。
腕の強さが。
温もりが。
距離が。
今までで一番近くに颯斗を感じる。
同時に、今までで一番胸が苦しくなる。
「はや……と?」
彼の名前を呼ぶ声が震えた。
「希愛の気持ち、全部聞かせて…。ため込んでるもん、全部話して…」
今にも消えてしまいそうなくらい弱い声。
あたしの知っている颯斗は、いつも明るくていつも強い。弱さを見せない人なのに、こんなにも弱くなることがあるんだ…。
「颯斗…、あたし……」
止めどなく溢れる涙。
もう、どうすればいいのか分からないよ。