星の向こうできみを待っている。

星空の下


20時10分。


面会時間が終わる、20分前。




「なぁ、希愛。ちょっとデートしね?」




突然、颯斗が言った。

頬を赤く染め、照れながら。


「うん…」




向かったのは屋上。ずっと入院していたけど、来たのは初めて。



「なんで屋上なの?」


「面会時間が終わるまで開いてるから」


答えになってないよ。

あたしが訊きたいのは…。


…いいや。


颯斗と一緒なら、そんな疑問どうでも良くなっちゃう。

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