星の向こうできみを待っている。


「…ごめんな。あいつら悪気があったわけじゃ…」


「知ってる。颯斗の友達だもん。いい人なんでしょ?」


あのとき、みんなの話を聞いて楽しいと思ったのは紛れもない事実。


それは変わらないから…。




立ち上がり、コンクリートの上に仰向けに寝転がる。


「何してんの…?」


不思議そうな顔であたしをみる颯斗。


「ベンチに座って見るより、こうやって見る方がよく見えるから…」


空の奥まで。

永遠に続く世界の、向こう側まで。

じっと見つめると、どれだけ小さい星も輝いているのが分かるんだよ。


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