星の向こうできみを待っている。
「…ごめん」
何に対してか分からない。
ただ、今言えることはこの言葉だけ。
「そうやって謝るの、もう終わりにしよ。なんも悪いことしてないんだから、そのすぐ謝るクセやめよ」
颯斗の答えは、あたしが想像していた答えをはるかに上回っていた。
「ふぇ…っ」
…この人は、優しすぎる。その優しさで、あたしの心の中にずけずけと入ってくる。
多分颯斗は、あたしを泣かせる天才だ。きっと、あたしの心にぽっかり空いた穴も、簡単に埋めてしまう。