星の向こうできみを待っている。
「でも…っ、あたしが…ユウくんに言ったこと…嘘だった。そのせいで傷つけた…」
「それは、医者だって分からなかったことだ。最初は、手術で摘出できるはずだった。希愛はなんも悪くない」
優しく抱きしめる腕が、あたしを安心させる。
なんでいつも、苦しいとき、支えてくれるのは颯斗なのかな。
颯斗が傍にいてくれるだけで、気持ちが楽になる。
その一言一言にすごく救われる。
「なぁ、希愛」
優しく名前を呼ばれ、顔を上げるとこっちを見つめる颯斗と目が合った。その瞳は、どこまでも澄んでいて、このまま目を合わせ続けていると、吸い込まれるんじゃかいって思った。
「もう、1人で泣くな。辛くなったらいつでも言え。辛いことを“辛い”って言えるのは弱さじゃない。希愛は、泣き虫なだけで、弱虫じゃねぇよ」