それでもあなたが好きでした。
ネットの中でなら素の自分でいられる、唯一の場所だった。
この頃ネットで知り合いよくやり取りをしてる子がいた。
それが侑也だ。
『学校終わった?』
『終わって今帰ってきたよ、春は?』
『私も今帰ってきたところ。』
こんな感じの何気ないやり取りを毎日してた。
思い返せばこの頃から侑也のことが好きだったんだと思う。でも侑也には彼女がいて、叶わない恋だと分かっていたから気付かないふりをした。
どうして彼女のいた侑也が私と仲良くしてくれたのかは分からないけれど、お互いに友達としてすごく大切な存在になっていたと思う。
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