愛しの先生〜キラリ輝くリング〜【上】
“今夜会えるかしら。”
恐らく瀬戸先生からメール。。
先生……会わないで?
会ったら先生、何するか分かんないんだよ!?
あたしは、ずっと先生の後ろ姿を見つめた。
すると、先生の指が動きだした。。
あたしは、また覗き込む。
“いいですよ。んじゃいつもの所で。。”
……ちゃんと断ってくれるかな?瀬戸先生の所に行かないかな?
「あれ、奈菜いたの?」
「いた。」
あたしは、ずっと下を向く。
だって上を見ると泣けてくるんだもん。。
でも、あたし信じてるから……。。
「……?んじゃ、行こっか。」
先生は、そう言ってあたしの手を握った。
温かくて大きな手…
「うん!」
あたしは、先生を見上げて笑った。
「可愛い!!ねぇまだ、おはようのチューしてなかった…だからしよ?」
不気味な笑みを溢してあたしの頬に先生の手が触れた。
勿論、手は握ったまま。
「……しょうがないなぁ。。」
あたしは、目を閉じた。