愛しの先生〜キラリ輝くリング〜【上】
「誰から?」
「瀬戸先生……」
あたしは、ずっと携帯の画面を見ていた。。
「……貸して。」
先生は、信号が赤に変わったのを確認して左手を差し出した。。
「…瀬戸先生に会うの?」
ギュ
携帯を握り絞めてあたしは、先生を見つめる。
「……うん。」
「…なんで会うの?!瀬戸先生は、嘘ついてるの!!」
「…奈菜…お前の気持ちは、分かるけど…今日で最後にするから…。な?」
そして、青に信号は変わって車はまた動き出した。
「…先生はわかってない…先生はあたし気持ちなんてどうでもいいの?!!」
あたしは、先生を睨んで目に溜っていた涙を溢した。
「…たく、…んなわけねぇだろ。。」
先生は、無理矢理あたしから携帯を奪って携帯を開いた。
カチカチ……その音があたしの耳に響いた…
「…うっ……グスッ…」
「もう知らないから。」
先生は、携帯を乱暴に置いて車のスピードをあげた。