恋する剣士
「申し訳ございません!!!
軽口を… お許し下さい!!!」


沈黙


「昴 退け」

「はっ」


昴が刀を収めて、退く


「歓迎されてませぬが、いかが致します?
わたくしなど、側室にしては悩みの種になりましょう
辞めるなら、今ですよ?」



ニコリと慶喜の顔を覗く



「そうやって、また逃げようとしているのだろう
これは、決めたこと
誰がなんと言おうと其方を側室にする」


誰も反対の声を上げなくなった



武術などに秀でている
それ故に嫉妬され、虐められても
明が心を乱している姿を見たことがなかった
者達にとって


明は、慶喜を支える度量があると確信できた



加えて、微笑み合う2人が美しく
理想の夫婦に見えたのだ








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