恋する剣士
牢から出て、すぐのこと


「京へ、戻ろう」

婚約が解消され、ここにいれなくなったのだろうか

「うん」


昴と京へ


幼少を過ごした御所で

「姫は、立派に御成長されました
もう… 俺が教えることはありません」


深く頭を下げる
昴の背中を複雑な気持ちで見ていた


「昴… わたくしが嫌いになったの?」

「そんな!!姫は、俺の生き甲斐!!
しかし、ある者に言われました
可哀想なことするなと
逃げたくなるのは、当然だと」


「ごめんなさい…
わたくしが、婚約をすっぽかしたの
昴は、悪くない
昴は、わたくしに良い縁談を選んでくれた
ただ… 
よくわからないけど、逃げてしまって…」














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