恋する剣士
「姫、大丈夫か?」

慶喜様が通りかかり、慌てて姿勢を正す


慶喜様がわたくしの髪に触れた


「びしょ濡れではないか!それに、湯冷めして
こんなに冷えておる!!貸せっ!」


手拭いを固く絞り、髪を拭いてくれた


「やはり、世話人がいるな
何人か用意しよう」



それは、恐ろしい



「大丈夫です!ちょっと湯あたりして
外にいたら冷えてしまって!!
大抵のことは、1人で出来ますから!!」



慶喜様は、眉を潜めた




「昴のこと、すまなかった
其方にとっては、家族同然なのに…」


「いえ、呼べばきますから」


「…聞いておらぬか
昴は、ここを出された」


「…そ、そうですか」








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