恋する剣士
慶喜の隣にちょこんと座る明は、一見普通だった

「無礼講だ 気にせず話してくれ」


「久しぶりだな!アキラ!!」

容保がニコニコと言う

「そうだね」

素っ気ない返事も、読めない表情も
見たことのあるものだった


「これ、途中で買ったものなんだ
会えるとわかってたら、皆から何か預かったんだけど」


近藤が千菓子を差し出す


「ありがとう」


「姫様に向かって、なんだけどよぉ
お前のそばにいるのは、昴だけじゃねぇぞ?
慶喜様や容保様、俺達だっているんだからな!!」


「知ってる」



会話が続かない苛立ちを土方は、隠さない



「だったら、ウジウジすんなよ!!!」

「してない」

「してる!!」

「してない」




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