恋する剣士
慶喜の指示で部屋の扉が開かれる


「あれ?布団は…」


2人が明を見る


「使わないので」


慶喜が明のそばに行き

「今まで、使っていないのか?」

「そうですけど」

「…敷きますね」

頬をひきつらせながら、男が布団や火鉢を用意した



「アキラ、熱があるのではないか?」

月明かりに見えた明の顔を一瞬見ただけで
慶喜が察した


「さあ」


慶喜が額に触れると熱さに驚く


「風呂に入るたびに湯冷めしてるからだ!」


明を抱きかかえ部屋へ

布団に向かうが


「そこに降ろして」


壁際を指さす


「姫様、あちらでお休みなのですか!?」

「ええ」


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