恋する剣士
「正直に言うよ
新選組に咎めがあることは、避けたい
だから、世話になるわけにはいかない
彼らは、良い嗅覚をしている
小五郎君が長州の人でも、ちゃんと向き合ってくれた
会津は、なかなかそうはいかない
只三郎君は、珍しい人材だけどね
一緒にいると迷惑かけるから
小五郎君も… 困るか うん、そうだよね」


「俺の話を聞いてないのか?
俺は、明が好きだ
迷惑とか、そんなの思わないって!!」


「でも… 小五郎君の気持ちを利用してまで
お世話にはなれない
小五郎君を罪人にするわけにはいかないから
晋作君によろしくね」


「明… 行くあては?」


「大丈夫!それなりにあるから!」



桂が明に手を伸ばすが、スッとさける




「またね」



にこりと笑い
明が屋根に上がる

追いかけようと桂が屋根に上がるが
すでに、明の姿はなかった






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