恋する剣士
同時に思う
ーーー平助なら、明を救えたのかもな…
先ほどまで、ふて腐れていた藤堂は
永倉の初恋など知るよしもないが
永倉を気遣い、話し掛けたりせず
ただ隣にいることにしている
明るく、血気盛んな藤堂は、一見に我が強いと思われがちだが、実に廻りを気遣い調和を図る
気を使うところが明に似ているからというだけでなく、藤堂の正義感と明るさを永倉は、気に入っている
永倉と藤堂には、試衛館という道場で仲間になった
同士がいる
そのひとり、原田左之助が2人の帰りを門で待っていた
「遅いぞ」
少し、慌てているような様子に
「何かあったのか?」
永倉が問えば
右手の人差し指で頬を掻き
「変なガキが、来てんだよ」
困ったように言った
ーーー平助なら、明を救えたのかもな…
先ほどまで、ふて腐れていた藤堂は
永倉の初恋など知るよしもないが
永倉を気遣い、話し掛けたりせず
ただ隣にいることにしている
明るく、血気盛んな藤堂は、一見に我が強いと思われがちだが、実に廻りを気遣い調和を図る
気を使うところが明に似ているからというだけでなく、藤堂の正義感と明るさを永倉は、気に入っている
永倉と藤堂には、試衛館という道場で仲間になった
同士がいる
そのひとり、原田左之助が2人の帰りを門で待っていた
「遅いぞ」
少し、慌てているような様子に
「何かあったのか?」
永倉が問えば
右手の人差し指で頬を掻き
「変なガキが、来てんだよ」
困ったように言った