壊れるほどに愛して。
☆1章☆

日常

「舞川さん、ちょっと勉強 頑張らないと……卒業できなくなるかもしれないよ?」




学年主任にそう言われて、殴り飛ばしたい気持ちを抑え無言で頷いた。




目の前には、先々週にあった新学期テストの結果。




学年320人中、316位。




得意科目の数学は99位なのに、全教科で316位ってことは 数学以外の教科が 学年ビリであることを表している。




「はぁ……。」


「ため息吐きたいのは コッチよ、本当に。色々大変なのはわかるけど……ね? ほら」



「わかってますって。あたし卒業したら就職するんで、大学目指してる人より成績悪いの 当たり前じゃん」




偏差値65の高校なんだから、ほぼ全員が大学に進学する。

大学に行かない人でも、短大か専門学校には行くため、就職する人は毎年1人いるかいないか。




今年はあたしともう1人いるらしいから、珍しく2人だ。




「とりあえず、もう少し頑張りなさいね。ほら、教室戻って」




「うぃーす。」





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