あげます、ココロ以外。
ふと、頭に温もりを感じた。

「え?」

先輩が私の頭に手を置いて、軽く撫でられていた。

「お前の身の安全は俺に任せればいい。これでも空手はやってたからな」

そんなことは一言も聞いていないのに私が不安になっていると思ったのか、ポンポンと手を弾ませる。

なんだろうこれは・・・?

久しぶりに感じる。このくすぐったい感覚は、妙な安心感を私に与えた。

「もし、・・・私が協力をしたら何をしろと?」

「あー、一緒にCLUBの見回りとかをしてもらう。それ以外は、また考えとくよ」

「学校にバレるようなことは・・・」
「ない!それだけは、何に変えても保証する」

キッパリと言い切り、私の目を真っ直ぐに見据えてきた。

その目に副生徒会長としての先輩の信頼やプライベートでの責任感が見えたような気がした。

こういう人が生徒会の一員になるのかな・・・?

「・・・条件があります。」
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