あげます、ココロ以外。
ヤバい。

次は腰に手が回り、私の頭はパニックに陥った。

そして恥という言葉が一瞬の間、頭から姿を消した。



「・・・しょ、処女ではない、けどっ・・・。」



私の小声が宙に舞った。


「・・・・・・チッ」

「今舌打ちした?!」


何が気に食わなかったのか、あまりにも理不尽な舌打ちが返ってきた。

さっきまでの体の熱が一気に下がる。



はあ?!意味分かんないんだけど?!



「・・・嘘でも処女って言えよ。」

「何なの、さっきから!!」


もーっ!信っじられない、この男!!


変な顔をしながら、何かブツブツ言い出した響に嫌悪感を抱きながら腕をさする。

口を尖らせて、膝の上で頬杖をつきながら何か言っている。


せっかく、恥をしのんで答えたのに・・・っ!




「やっぱ腹立つから、キスさせろ!」

「え?!・・・わーー!寄るなーー!」





この後、しばらく私たちの乱闘は続く。
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